看護師の仕事は意外と腰を痛めやすい。
職業病といっても過言ではないほど腰痛持ちの看護師さんは多いようである。
腰痛をなめてはいけない。ただの腰痛ならまだいいが椎間板ヘルニアやギックリ腰になったらおそらく一生治らない。嫁も腰をやったがおそらくもう元には戻らない。それほど腰痛は深刻な悩みなのだ。
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なぜ看護師は腰痛になるのか?看護師の嫁に話を聞いてみた。
腰痛は看護師の大敵
看護師は採血や患者の体拭きなど中腰でやる仕事がとても多い。腰痛持ちの人ならわかると思うが中腰は腰への負担が非常に大きい。中腰で行う作業が多い看護師にとって腰痛は大敵なのである。
ちなみに嫁の病棟では3割ほどの看護師が腰痛持ちらしい。腰痛対策ベルト、いわゆるコルセットを着用している看護師もいるという。みなさんの職場はどうですか?
看護師が腰を痛める原因
看護師が腰痛になる主な作業原因は患者の移乗と体位変換である。移乗は患者をベッドから車いすに移動させたり、ストレッチャーに乗せたりすること。体位変換とは患者の姿勢を変えること。清拭(患者の体を拭いて清潔にすること)の際や患者が長時間同じ姿勢にならないためにも行う。
これは力のない女性看護師にとって非常に負担のかかる仕事だ。ましてや自分の体重より重い患者を動かす時は大変である。
「そりゃあいたら手伝ってもらうけどさ。いつも男の人がいるわけじゃないから」
プライベードでは重たい荷物は男性(僕)が持ってくれるかもしれないが職場ではそうはいかない。男性看護師がいれば助けてくれるけど毎回いてくれるわけではない。自分でやるしかないのだ。
だから重たくても少々無理してでも頑張る。その結果腰に疲労を蓄積し、痛みが積もり積もって、ある時ダムが決壊するようにギックリ腰になるのである。
だが実は看護師が腰痛になる最大の原因は別にある。
最大の原因は1人で無理をしてしまうこと
看護師が腰痛になる最大の原因は単独作業である。患者の移乗や体位変換は確かに重労働だが、誰か呼んで2人でやれば楽に対処できたりする。それを助けを呼ぶのが面倒で1人でやってしまうから腰を痛めるのだ。
(H25.6.18)職場における腰痛予防対策指針の改訂及びその普及に関する検討会報告書 / 厚生労働省PDF
これは厚生労働省の資料だが、これを見ても単独作業中の腰痛発生が多いことがわかる。
ではなぜ呼ばないのか?
助けを呼ぶことは悪いことではない。むしろ共同作業をすることはこのようにいいことづくめなのである。
- 患者を安全に動かせる
- 看護師のけがを防ぐ
- 病院としても欠員を防ぐことになる
「じゃあなんで助けを呼ばないんだよ」
「本当は呼ばなくちゃいけないんだよ。もちろんわかってる。でもみんな忙しいからつい自分でやっちゃうんだよね」
ついやってしまう・・か。なるほどなー実際そんな感じだろうな。誰か呼んでいる時間があったら、さっさと自分でやった方が早いというのもあるし。
うーーん。でもこれは病院として一貫して指導しないといけない気がするなぁ。
ギックリ腰を防ぐ方法
ギックリ腰になるのは重いものを持ち上げる瞬間、つまり看護師なら患者を抱え上げる瞬間である。この時だけは決して油断してはいけない。
油断するとこうなる↓
重いものを持ち上げるときは
腰に神経を集中して、腹筋及び腰回りに力を入れて腰を固定すること。
これが重要である。
特に動かし始めが一番腰に負担がかかる。
自分の力で動けない人間ほど重たいものはない。患者の全体重が自分に圧し掛かるのだ。ギックリ腰になるのは一瞬である。なった後ではもう遅いのだ。
ボディメカニクスで腰痛予防
ボディメカニクスという技術もある。力学的相互関係を活用した介護技術のことで、患者を抱え上げたり動かす時の看護師のけがを防ぎ、患者をより安全にケアすることができる。看護師になる前に学校で習うそうだ。
「ボディメカニクスかあ。当時はあまりまじめに勉強しなかったな。実際に働き始めてから重要さに気づいたね」
「俺を起こす時にも使うよな」
朝僕が「起きたくないまだネル」と駄々をこねていると、首の後ろに手を回しうまいこと体を抱えてスッと上体を起こされる。これが信じられないほどスーッと起きるから驚いてしまう。看護師ってすごいと思った瞬間だった。
ただしボディメカニクスだけでは腰痛は予防できない。やはりリフトを使ったり助けを呼ぶことが一番重要である。
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看護師が腰を痛めないために一番大切なこと
たくさん書いてしまったが、看護師が腰を痛めないために一番大切なことは何なのか?
これに尽きると思う。
単独作業ではなく共同作業にする。1人でやろうとせず助けを呼ぶことが重要である。
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僕も腰痛持ちなので思い切り書きなぐってしまいました。患者も大切だけど自分の健康も大切にしてくださいね。
(*´ー`)_旦~~