「ねー何かブログのネタない?」
「ない」
「ない以外でお願いします!」
「ありません」
「それもダメ」
「御座いません」
・・仕方ない。
今日はポエムでも書くか。
家事を手伝うようになったきっかけ
今でこそ家事を手伝うのが当たり前になった僕だが、結婚したばかりのころはほとんど手伝っていなかった。
僕の両親は共働きで、父は技術職、母は医療関係の仕事をしていた。
山や田畑に囲まれたのどかな田舎である。
父は休日になると周囲の荒れ地を整備したり、屋根を直したり、猪よけを作ったり、外側から家を守る。
母は掃除に洗濯に料理にと家事をして、内側から家を守った。
僕は子供のころから父親が家事をしているのを一度も見たことがなかった。
父が家事をしないのは僕にとって当たり前だった。
「男は家事をするもんじゃない。結婚したら家事は女性がするもの」
普通にそう思っていた。
母親は病院で働きながら家事を完璧にこなす、気丈でやさしく強い人だった。
母は僕が結婚する時、「これからは男性も家事を手伝わないとだめよ?」と何度も言った。
当時はハイハイと聞き流していたが、今考えると父を見て育った僕が家事をしないことを心配したんだと思う。
でも僕は結婚してもほとんど手伝わなかった。
掃除も洗濯も料理も全部、看護師の嫁がやってくれていた。
僕がするのはゴミ捨てぐらい。これでも手伝っていると思っていた。
結婚して1年ぐらいはこんな生活だった。
ある日嫁が洗濯物を干していた。
僕は隣の部屋でテレビ。
いつもの光景だが、今日は洗濯の時間がずいぶん長い。
気になって様子を見に行くと、嫁が真っ暗の部屋でうずくまって泣いていた。
理由を聞いても「なんでもない」としか答えてくれない。
やばい。
家事のことに違いない。
そのあと嫁に「家事の負担が大きいから少しだけ手伝ってほしい」と言われた。
もちろんすぐに了承。言われる前に行動できない自分が情けなかった。
ずっと我慢してたのか。
嫁がそんな辛い思いをしていたことにショックだった。
それから僕は家事を手伝うようになった。
少しずつやれることを増やしていき、掃除に洗濯、たまのご飯作り、ゴミ出しからトイレ掃除に至るまで僕の守備範囲はかなり広くなった。
嫁の笑顔も戻ってきた。
★ ★
ブログでは家事をよく手伝う旦那のイメージがあるかもしれませんが、僕も以前はこんなでした。人は成長するんですね。今では嫁がテレビを見て笑い転げているのを愛おしく思いながら、ひとり黙々と掃除機をかけています。
(;´∀`)