正看護師と准看護師は何が違うのか?
看護師の方にとっては常識的な内容だと思うが、個人的に知識を深めるために「准看護師」についての基本情報をまとめてみた。
准看護師とは
都道府県知事の免許を取得し、医師、歯科医師または看護師の指示のもとに、療養上の世話や診療上の補助などを行う者。
准看護師が働く場所
病院施設、高齢者などの介護施設、福祉施設、民間企業などで働くことが出来る。
正看護師と准看護師の違い
最大の違いは、准看護師資格が「都道府県知事免許」であること。国家資格である看護師より取得しやすい。なお、取得した免許は日本全国で准看護師として働くことが出来る。
看護師 | 准看護師 | |
資格 | 国家資格 | 県知事免許 |
看護業務 | 自分の意思で行うことができる | 医師や看護師の指示が常に必要 |
人数 | 1,015,744人 | 357,777人 |
医療行為 | 不可 | 不可 |
年収 | 471万円 | 402万円 |
昇進 | 可 | 不可 |
キャリアアップ資格取得 | 可 | 不可 |
(数字は政府統計資料より)
仕事内容はほぼ同じ
実際の医療現場において、看護師と准看護師はほぼ同じ仕事をしている。「医師または歯科医師の指示」があれば、看護師との業務の範囲に差はない。
昇進やキャリアアップは不可
ただし、昇進やキャリアアップを望むことは出来ない。
准看護師は看護師の指示を受けて仕事をするので、主任や看護師長にはなれない。さらにキャリアアップも、前提条件として看護師免許が必要なケースがほとんどである。当然、給料も看護師より低い。
准看護師になるには
准看護師になる
方法1.
准看護師になるには、準看護師学校(2年間)を卒業し、各都道府県が実施する准看護師試験に合格すること。日本や海外の看護師学校を卒業した人も受験資格がある。
准看護師から正看護師になる
方法1.
看護学校で2年間(夜間なら3年間)勉強して卒業し、看護師国家試験に合格すること。
方法2.
准看護師免許を取得したのち、常勤非常勤を問わず通算10年以上の就業経験があれば、通信制の看護師養成所で2年間学び、看護師国家試験に合格することで正看護師になれる。
社会人から准看護師になる
年齢制限はなく、社会人からでも准看護師になれる。正看護師も年齢制限はない。
費用について
准看護師学校の費用は100万円前後。准看護師免許取得後に看護師を目指す場合も、学費は大体100万円前後となっている。
准看護師廃止問題
准看護師は元々戦後の看護師不足に対応するための暫定措置であった。看護師には、ますます高度な専門的知識や技術が要求されるようになりつつある。
日本看護協会は、准看護師制度の廃止を希望しているが、幅広い労働条件の看護労働力を求める日本医師会などの要望もあり、検討段階にある。(wikiより)