僕が大好きな小説「太陽の塔」を紹介します。
僕がこの作品を好きな一番の理由は古臭い文学的な言い回しです。とにかくイチイチ回りくどい言い方なんですよね。
今回の記事で僕は「太陽の塔」のファンを増やしたいと思います。
ヽ(゚∀゚)ノ
「太陽の塔」あらすじ
「太陽の塔」は森見登美彦さんの作品。主人公の大学生は絶望的に女性に縁がなく、ひたすら悶々とした冴えない日々を送っています。3年生になって水尾さん という恋人が出来て毎日がバラ色になるんですが、結局振られてしまい元の生活に戻ります。
そんな愛すべき冴えない大学生の、嫁に言わせれば「なんかキモい」男たちの話です。
ちなみに、作品名になっている「太陽の塔」とはもちろん↑これの事です。
「太陽の塔」名言集
作品前半から印象的な部分を抜粋して紹介します。
何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。
現在の私は、「休学中の5回生」という、大学生の中でもかなりタチの悪い部類に属している。
どんなことを為すにしても、誇りを持たずに行われる行為ほど愚劣なものはない。ひるがえって言えば、誇りさえ確保することができればどんな無意味な行為も崇高なものとなり得る。自己嫌悪や他者の視線に足をとられている行為には、何の価値もないと断言しよう。振り返るな。足元を見るな。ただ顎をあげて堂々と前進せよ。
私はさりげなく店内に目を配りながら、棚から棚へと渡り歩いた。ときおり学術的書物を手にとっては、勉強に余念がない若者を演じつつ、油断なく彼女の姿を探した。
たとえばクラブの合宿などの際に、我々のような男どもが~(中略)~そこには男の体臭と焼け焦げるスルメの匂いが混じり合って渾然一体となり、おそろしく居心地が良いことは言うまでもない。当然の帰結として我々はさらにエキサイトし、妄想は疾走し、融通無碍の境地へと至る。
我々は先輩後輩からの好奇と侮蔑の視線を一身に浴びながら、あえて「四天王」と名乗り、得意の妄想を振りまわして更なるひんしゅくを買った。
まだ精神の合理化が足らんな。もっと精進したまえ。いずれ不合理な情動を排して、自己を律することができるようになる。私のように、だ。
もうたまらないです。僕の知的好奇心をどんどん満たしてくれます。
(´∀`)
太陽の塔にはまった
僕はこの小説がきっかけで実物の太陽の塔を見に行きました。写真のようなオブジェも購入。
森見さんはファンタジー系の小説家なんですが、この「太陽の塔」と「夜は短し歩けよ乙女」は読みやすいのでおすすめです。
あと京都が舞台なので京都の情景もたくさん出てきます。京都にゆかりがある方にもおすすめですよ。良かったら読んでみてください。